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電撃漫才師、『カミナリ』|芸風と感想


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みなさまお気づきだろうか?

 

『カミナリ』の漫才といえば、ドキッとしてしまうほどの強烈なツッコミが目立つけれど、ボケとツッコミが一緒に楽しむ仕組みになっていることを。

 

まず初見では、その芸風に目をうばわれがちとなるのだが、いくつものネタをみてみていくうちに、幼なじみならではの、お互いの信頼関係が充実していなければ、なしえない芸当といえることに気づかされる。

 

とはいえ、何度みてもやはりツッコミのパワーには驚きがあり、インパクトの強さはまさにカミナリだ。

 

こんかいはそんな『カミナリ』の魅力を語ってみたい。

 

 

カミナリのプロフィール

 

結成/2011年

事務所/グレープカンパニー

スタイル/漫才、コント

 

ボケ担当:竹内まなぶ(たけうちまなぶ)

出身地/茨城県

誕生日/1988年9月16日生まれ

身長/175Cm

血液型/O型

特技/利きツッコミ(後ろから複数の人間にツッコミされても、相方のツッコミがわかる)

 

ツッコミ担当:石田たくみ

出身地/茨城県

誕生日/1988年7月6日生まれ

身長/159Cm

血液型/B型

特技/バスケットボール

 

[同期]

平野ノラ

 

カミナリの考察

 

カミナリの漫才、コントには独特のテンポがある。

 

両者が互いの名前を呼びあい、竹内さんのほうからはなしの議題があがって、例えば、最強の動物ネタだと、二人が動物界最強は誰かを議論する。

 

「おれはクマだな」

「サメだよ」

と、ほのぼのした流れで進行するのだが、突然、竹内さんに対して石田さんのカミナリ級の強烈なツッコミが入る。(方言を利かせた)

 

「なんでフィールドが海になってんだ!」

 

はじめてカミナリのネタをみた人はビックリしてしまうかもしれない。

 

このように、一見日常的で自然な会話から、ひねりを利かせたツッコミがはいるのが、カミナリの持ち味だ。

 

ネタ事態は、強烈なツッコミからは想像できないような、まるで友達同士が会話を楽しんでいるような内容という、バランス感覚が新鮮なコンビだ。

 

面白いのは、ボケ担当の竹内さんのいいぶんがもっともな部分だ。

 

先ほどの「サメ」「クマ」の例でも、もっともな部分にツッコミが入り、「なんでフィールドが海になってんだ!」といわれてみれば、なるほど、面白い解釈だなと、いわれてはじめて、絶妙な笑いに発展していく。

 

強烈なインパクトと柔らかい雰囲気をあわせ持つという、不思議な芸風だ。

 

柔らかな雰囲気の一旦を担っているのが、ボケ役の竹内さんであり、強烈なツッコミをもらったあとも、飄々として、あくまでフラットに会話をつづけていく姿が、ツッコミのインパクトを絶妙に中和している。

 

ちなみに竹内さんの特徴に「利きツッコミ」とあるように、後ろから複数人間のツッコミをもらって、石田さんのツッコミがわかるというのだから、これはほのぼのする。

 

彼らの雰囲気がどことなく、ダウンタウンと似ている気がしてならない。

 

漫才というものが、必ずしもボケ担当が、ツッコまれる要素を醸し出しつつ、ツッコミ担当が物事の正統性を指摘するだけのものではないと、カミナリの芸風は証明しているといえよう。

 

かつてのダウンタウンの漫才も、従来の漫才の型を破ってきて、お笑いという枠組みをひろげることに成功している。

 

カミナリもダウンタウンも、とにかく、キャラクターのちからが強い。

 

カミナリの石田さんの、個性を全面的に押し出すスタイルは、評価は賛否両論だが、徹頭徹尾゛そこまで゛やるのか!という意気込みは、評価されるべきだろう。

 

彼らの鉄板ネタで、濁音しりとりというネタでは、石田さんのキャラクターが特に光っている。

 

竹内さんの提案で濁音のみのしりとりがはじまるのだが、なかなか、濁音のみのフレーズがでないなか、竹内さんは日常で耳にしないようなことばをたびたびつかい、納得いかない石田さんに、それが魚の部位であると説明する。

 

魚の目の上、魚の目の下だと、なら、目はなんというんだといわれると、竹内さんは「目だよ」と答える。

 

そこに、石田さんの

「実家が魚屋だからって、魚でうそついてんじゃねえ!」

と激しいツッコミがはいる。

 

実は竹内さんのいったフレーズをネットで検索したら、魚の部位ではないが、魚に関係するフレーズとして存在していた。

 

その真意がさだかでないにかかわらず、ツッコミを入れる石田さんをみていると、どことなく微笑ましい。

 

カミナリの漫才をみるときは、キャラクターの個性と、コンセプトの変化球を存分に楽しんでほしい。

 

 

終わりに

 

現在は、カミナリのような、強烈な芸風をやるコンビは少なくなってきたため、強いインパクトがさらに強くなっている。

 

以前は、ヤスキヨや、ダウンタウンなど、みずからどんどんまえにいく、漫才が多く存在する時代があった。

 

柔らかなスタイルを好むか、強烈なスタイルを好むかは観客によってそれぞれだが、漫才の祭典などで柔らかい漫才がつづいたあとは、キャラクターが強い漫才がみたくなる。

 

カミナリにはこれからも、独自の世界観をつきすすんでほしい。

 

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